カスタム電源開発・設計 豆知識
2022.11.03
スイッチング回路の基礎とスイッチングノイズ
スイッチング回路とは、スイッチング素子(MOSFET・IGBT・パワートランジスタ等)を高速でON/OFF(スイッチ)させ、電力変換効率を高め無駄な電力消費無くす回路となります。
(1)スイッチング回路の構成
(2)スイッチング回路の種類
スイッチング方式には様々な種類があり、方式によってメリット・デメリットがあります。
主なスイッチング方式は以下があります。
①チョッパ方式
②フライバックコンバータ方式
③フォワードコンバータ方式
④アクティブクランプ方式
⑤プッシュプル方式
⑥ハーフブリッジ方式
⑦フルブリッジ方式
メリット・デメリットについて、以下のコラムにて詳しく解説していますので、ご確認ください。
(3)スイッチング回路とノイズ
スイッチング回路は高効率・小型化出来る一方、スイッチングを行うことでノイズを発生させてしまいます。スイッチング電源から発生させるノイズとして、以下のようなノイズがあります。
①入力帰還ノイズ
②放射ノイズ等
ノイズの規格には国際規格、欧州規格、北米規格、日本規格等があり、各々で規格値が設定されており、適用する規格の閾値を満足する必要があり、外部機器に影響を与えない必要があります。
(4)スイッチングノイズの対策
上記の閾値以下とする為には、入出力のノイズ対策を実施する必要があります。また、電源装置自体をシールドケースで覆うことも有効な手段です。
ノイズ対策については以下のコラムで詳しく解説していますので、是非ご確認ください。
(5)スイッチング制御
スイッチング制御方法として、アナログ回路、専用制御IC、マイコン制御等ありますが、価格、高効率、高精度等の使用用途に応じてのバランスの良い回路選択が必要です。
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