カスタム電源開発・設計 豆知識
2022.10.14
瞬停回路について解説
当ページでは、瞬停回路について解説します。
(1)回路ブロック
(2)瞬停回路の役割
スイッチング電源の入力が一時的(瞬間的)に無くなっても、平滑回路で設けたコンデンサに蓄えられた容量によって、スイッチング電源が動作を続けられる様にするための回路です。瞬間的時間は要求仕様により決定されます。
(3)瞬停の定義
瞬停には入力オープンと入力ショートがあります。
オープン瞬停
オープン瞬停は入力が供給されない状態です。
ショート瞬停
ショート瞬停は入力両端をショートされている状態です。
(4)瞬停時の動作
オープン瞬停時には、入力平滑回路で設けたコンデンサに蓄えられたエネルギーを使用して動作を継続させます。これによりスイッチング回路の動作を継続させることが出来ます。
ショート瞬停時には、入力平滑回路で設けたコンデンサに蓄えられたエネルギーを使用して動作を継続させます。ショートであることから入力逆接続回路で設けたダイオードを利用し、入力側にエネルギーが回り込まない様にする必要があります。
(5)コンデンサ容量の計算方法
コンデンサ容量は上記計算式によって算出しますが、容量公差、温度変化、寿命による容量低下を考慮しても最低容量を満足する必要があります。
それらを考慮しないと、出荷初期では問題なくとも使用しているうちに満足出来なかったり環境(温度)によって満足出来なくなる可能性があります。
瞬停としては容量は大きいほど良いですが、容量を増やすとパッケージ大やコスト増となることから必要最小限の容量に留めることも必要です。
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