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カスタム電源開発・設計 豆知識

2026.06.15

EOLとなったカスタム電源の再製作を依頼するポイント

「これまで長年使っていたカスタム電源が手に入らなくなった…」

「EOLになった電源と同じ仕様の電源を作ってほしい…」

「既存のカスタム電源と同じ仕様の電源を、できるだけコストを抑えて製作してほしい…」

というご相談をいただくケースが増えています。

こうしたご相談の背景には、電子部品の生産終了や供給不安定のほか、長年取引をしていた電源メーカーの事業撤退・廃業など、さまざまな要因が挙げられます。

用途や使用環境等にもよりますが、産業用装置は長いものだと導入後10年、20年と長期にわたって稼働し続けます。一方で、搭載されている電源ユニットは、経年劣化などで5年〜10年程度で寿命を迎えることも多く、装置本体と電源に寿命差が生じてしまい、寿命を迎えたり故障した電源のみを更新する必要が出てきます。

しかし、すでに同じ製品が市場にない場合や電源メーカーが廃業している場合は、EOLとなった電源と同等品を製作する必要があります。

そこで本記事では、既存のカスタム電源の同等品の製作を依頼する場合に、スムーズかつコストを抑えて案件を進めるためのポイントについて解説します。

※電源自体の寿命を延ばすアプローチについては、下記記事で詳しく解説しています。

>>産業用電源の長寿命化に関してはこちら

 

スピーディに高品質な同等品を製作するには、「実機」「回路図」の提供がポイント

既存電源の同等品を製作する際には、実機と回路図を依頼時に提示することが有効です。具体的には以下のメリットがあります。

メリット①:トラブル防止につながる

仕様書には現れないような特性、例えば周辺機器へのノイズの影響や設備稼働時の発熱状況などはデータだけでは読み取れないことがあります。製品本体があれば、実際の波形や動作特性を電源メーカー側で直接確認・解析できるため、「新しい電源に載せ替えたら装置が誤動作を起こした」といった装置側とのトラブルを防ぐことができます。

 

メリット②:開発の手戻りを減らし、スピード感のある対応が可能

回路図や基板データをご提示いただければ、電源の基本設計やパターン設計を参考にしながら進めることが可能になります。一から仕様をすり合わせ、試作を繰り返すプロセスを短縮できるため、手戻りが少なく、スムーズに案件を進めることができます。

 

メリット③:イニシャルコストを抑えられる

新規開発には、相応の設計工数とイニシャルコストが発生します。しかし、回路図や部品表をご提示いただくことで、電源メーカー側での設計や評価にかかる工数を削減できます。結果として、イニシャルコストを抑えることが可能になります。またイニシャルコストを抑えることで、結果的に小ロットでも対応できることに繋がります。

 

 

現有の産業用電源と同等品を依頼する際の注意点

上記のように、製品本体と回路図があれば手戻り無く、スピーディに案件を進めることができ、開発コストや工数を抑えられます。

ただし、実際に依頼する際に押さえておくべき注意点があります。それは単なるコピー品の製造ではなく、「最適なリプレイス設計に対応でき、さらに改善まで提案できるメーカーへ依頼する」ということです。

例えば、数年〜十数年前に設計されたカスタム電源は内部のICやコンデンサが既に生産終了となっている可能性が高く、その部品を集めて組立を行うのは難しいため、現行で入手可能な代替部品を適切に選定して周辺回路をリプレイスする必要があります。また、製造当時から変更・強化された安全規格やノイズ規格への適合を検証し、必要に応じて安全設計を見直す必要もあります。

さらに重要なのが、現品を確認・解析した上で「既存電源の課題を解決し、より良い改善ができるか」という点です。例えば、ノイズに弱い、発熱しやすいといった、設計に起因する課題がある場合、回路設計や実装設計から見直しを行うことで、よりトラブルに強い電源へと改善することが可能です。

このように、単なる部品の置き換えにとどまらず、設計の最適化や機能改善まで対応できるメーカーを選定することが重要なポイントとなります。

 

 

当社の事例を一部ご紹介

事例①:廃盤電源のリプレイスおよび内部部品を当社標準品へ置き換え

お客様より、従来使用していた電源装置のメーカーが、生産を中止し、廃盤となってしまうため、同仕様の電源装置を製作してほしいと、ご要望を頂戴しました。

電源装置や機器仕様を確認させて頂いたあとに、同スペックの電源を製作しました。電子部品等の部材については、当社の標準品に置き換えることで、メンテナンス時など部材供給リードタイムを短縮しました。

>>詳細はこちら

 

事例②:耐ノイズ設計での廃盤製品置き換え

お客様では、産業機器向けに他社製の直流電源装置を使用していましたが、不具合が多く、かつ廃盤となっていたため、当社にご相談頂きました。

そこで、当社で不良解析を実施したところ、部品単位での不具合ではなく、耐ノイズ設計等、設計自体に不具合があることが分かりました。当社では、ノイズに強い回路設計と実装設計を行い提案しました。当社にて設計した電源を使用して頂いた後は、トラブル無しで稼働しています。

>>詳細はこちら

 

産業用電源はアイガ電子工業にお任せください!

今回は、現有のカスタム電源の同等品を依頼する際のポイントについてお伝えいたしました。当社では、「これまで長年使っていたカスタム電源が手に入らなくなった…」というご相談に対して、カスタム電源の同等品製作やリプレイス設計を多数承っております。「資料が一部足りない」「実機しか残っていない」といった場合でも、まずはお気軽にご相談ください。

>>お問い合わせはこちら

 

 

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産業用カスタム電源 開発・設計 Naviを運営するアイガ電子工業株式会社では、電源回路設計・スイッチング電源設計を行うエンジニアの方々に向けWEBサイト上で有益な情報を発信しておりますが、「スイッチング電源の回路構成と設計方法」ハンドブックを刊行し、ご希望される方には無料プレゼントを行っています。少しでもご興味をお持ちの方は、下記リンクよりご確認ください。

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