カスタム電源開発・設計 豆知識
2022.07.12
電源回路におけるトランスの機能
電源回路におけるトランスとは、入力側と出力側を電気的に絶縁すること、および入力側の電圧に対し出力側の電圧を変換する目的で採用されます。
(1)回路ブロック
以下に回路ブロックを示します。
(2)トランスの外観写真
(3)トランスの役割
トランスはボビン,鉄心(コア),巻線の3つから構成されます。
トランスには2つの役割があり、1つは絶縁、もう1つは変圧です。
絶縁は入力側と出力側を電気的に絶縁(入力側と出力側を分離)しており、これにより入力側の電力が出力側に直接流れることを防ぎ、安全に使用することが出来ます。
変圧は入力側の電圧に対し出力側の電圧を変換することが出来ます。入力電圧と出力電圧の関係はトランスの巻き数に比例し、計算式は下記となります。
上記より、出力側電圧はトランスの巻き数比と比例しており、例としてはトランスの巻き数比がN1=10、N2=1、入力側電圧がV1=100Vであれば出力側電圧にはV2=10Vが出力されます。
トランスは発熱による問題が発生することがあり、絶縁種によって使用できる耐熱温度が異なりますので、温度上昇と周囲温度を考慮し、適切な絶縁種を選択することも重要です。
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