カスタム電源開発・設計 豆知識
2023.08.29
電源出力パスコンの接続方法
パスコンとは、バイパスコンデンサの略で、電源とGND間に接続され、ノイズ電流をGNDにバイパスすることからバイパスコンデンサという名前が付けられています。そんなパスコンですが、①電源電圧の安定化、②高周波ノイズの吸収、といった2つの役割があります。つまり、スイッチング動作で生じる出力電圧の変動を平滑化する働きを担うのです。
一般的にパスコンの容量は一般に数μFから数十μF程度ですが、応答性を高めるため、下図のように小容量のコンデンサを並列に接続する場合があります。しかしながら、並列に配置すると、ノイズが出力/負荷側に回り込み、誤動作へとつながる恐れがあります。
こういった場合、下図のように出力直近に配置することでノイズが出力/負荷側に回り込むのを防止し、誤動作を防ぐことができます。但し、出力接続のコネクタなどの挿抜を行う部品の近くに実装することで面付け部品の半田クラック発生の恐れがある為、基板の反り・たわみについては、部品メーカーの推奨実装を確認し(反り防止金具を追加する等)注意する必要があります。
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