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カスタム電源開発・設計 豆知識

2025.04.22

カスタム電源でもコストダウンを実現する3つのポイント

標準電源は市場動向に見合う仕様、環境・パッケージ・価格などが決定された電源です。この標準電源には、大きなコストメリットがありますが、決められたスペックの中からしか選定できず、求める仕様・機能を満たすことができないケースがあります。

上述のような標準電源では対応できない仕様・機能が求められる場合に活用されるのが、”カスタム電源”です。カスタム電源は、顧客の装置・仕様に合わせて設計・製造される特注品のため、標準電源にはない仕様や様々な要求に対応することが可能です。その反面、カスタム電源は標準電源と比較すると、開発を含むため、電源コストが高価となる傾向があります。

しかしながら、カスタム電源であっても、開発・設計時にあるポイントを押さえることで、コストダウンを実現することが可能です。そこで、当記事では、カスタム電源の開発・設計における「コストダウン」のポイントに焦点を当て、当社が行った提案事例を併せてご紹介いたします。

>>カスタム電源と標準電源の違いはこちら

 

コストダウンを実現する設計のポイントと当社の提案事例

①  セミカスタム電源で実現できないか検討する

お客様の要求仕様を確認する中で、必ずしもフルカスタムである必要がない場合があります。この場合、標準電源に対し、周辺回路等を追加するなどして、仕様や特性を変更した「セミカスタム電源」にするという対策ができます。例えば、汎用的なAC/DC電源やDC/DCコンバータを組み合わせて電源を製作することで、一からカスタム電源を設計する場合と比較して、開発期間・工数が短くなり、開発コストを低減できます。また、開発コストのみならず、量産時の電源単価も標準品を用いているため、フルカスタム電源と比較すると、セミカスタム電源は非常に安価となります。

DC/DCコンバータを内蔵し、コントロール回路を付加した監視制御装置用のセミカスタム電源

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当社の提案事例

これまでカスタム電源をご使用されていたお客様より、コストダウンや開発リードタイムの短縮を目指し、汎用のDC/DCコンバータやAC/DCスイッチング電源を使用した電源装置の製作をご要望いただきました。

当該仕様において、汎用的なAC/DC電源やDC/DCコンバータを使用することで要求仕様を満たすことが可能であると判断し、汎用品を組み合わせて設計することでコスト最適化を実現いたしました。

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②複雑な電源装置はユニット化をする

多チャンネル出力などの複雑な電源装置において、出力を一体化するのではなく、出力電圧ごとにユニット化し、メンテナンス性の向上とランニングコストの低減ができます。個別のユニットにすることで、故障時の影響範囲を限定し、迅速な復旧が可能です。

>>産業機器業界向けのカスタム電源はこちら

当社の提案事例

200~300Aなど大電流出力で、多チャンネル出力が可能な電源装置を開発してほしいと依頼がありました。しかし、多チャンネルの出力を一体化をすると、メンテナンスコスト上昇や、個別管理ができないことによる安全性の低下を招く懸念がありました。

そこで、当社では出力電圧毎にユニット化し、組み合わせることで個別管理に対応しました。また個別ユニット化することにより短時間・低コストで修理が可能になり、ランニングコストを抑えることができます。

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③複数類似機種の製作は、基板パターンの共用化を図る

複数機種のカスタム電源を設計する際に、類似したスペックに着目し、プリント基板のパターンを共用化することが重要です。共用化することで、部品の載せ替えのみで異なる出力仕様に対応できるようになるため、基板開発コストを削減できることに加え、開発期間の短縮にも貢献します。その他、同一形状で異なる出力電圧に対応できる設計や、内部配線の変更で異なる運転モードを実現する設計などもコストメリットを生み出すことができます。

当社の提案事例

お客様より、2機種のカスタム電源製作のご相談があり、開発コストを可能な限り抑えたいとのご要望がありました。

そこで、2機種のカスタム電源の類似スペックに着目し、プリント基板のパターンを共用することで、部品の載せ替えのみで対応できる設計を提案いたしました。これにより、基板開発コストを抑制いたしました。

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カスタム電源の開発・設計なら、産業用カスタム電源開発・設計Naviまで

産業用カスタム電源 開発・設計 Naviを運営するアイガ電子工業では、カスタム電源の設計・開発を行っています。

今回はカスタム電源に関するコストダウン事例をご紹介いたしました。当社では、安全性・信頼性を担保した高圧電源の開発・設計を行うとともに、お客様のご要望に沿った提案をすることが可能です。実際にこれまで、電力・水道・鉄道などのインフラ設備から建設機器・理化学機器をはじめとした産業機器まで、幅広く業界向けに、カスタム電源を開発実績がございます。仕様面だけでなく、コストダウン提案も行っておりますので、カスタム電源の開発・設計委託先をお探しの皆様、是非当社にお任せください。

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